当コラムは1982年創業、補聴器を販売して25年以上のインペリアル・エンタープライズ株式会社によるものです。補聴器の通販サイト「聞こえタウン」が運営するこちらのコラムは、初めて補聴器を購入される方・ご検討される方向けに、補聴器関連情報を分かりやすくお伝えいたします。 ショッピングサイトはこちらから
購入する前に補聴器のデメリットを知っておくべき理由
補聴器の購入を検討したとき、
「結局何をどうすればいいのか分からない」と思う人がかなり多いと思います。
補聴器は何カ月も着けてみて一長一短が実感できるので、初めての人が満足いく補聴器を選ぶのはとても難しいです。
また、購入後に「実はこんな情報が……」と知るのはとても嫌なもの。
- 補聴器のデメリットが知りたい
- どんなことで困るのか、知っておきたい
- 面倒なことはあらかじめ教えて欲しい
- 補聴器って本当に効果があるの?
など、あらかじめ知っておきたい情報やリスクについて、補聴器を販売して25年以上の専門店が赤裸々にご紹介します。
補聴器のデメリットや困りごと、面倒なこと【10選】
補聴器のデメリットや困りごと、面倒なことについて、代表的な10のポイントを列挙しました。
- 難聴になる前の聴力には戻らない
- 快適な聞こえになるまで数カ月~半年を要する
- 補聴器は両耳装着が基本
- 高価なうえに寿命はおよそ5年
- 日々メンテナンスする必要がある
- 種類がたくさんあるのに、ほとんど選べない
- 補聴器はなぜこんなに高いのか疑問
- 補聴器を購入する前に知るべきことが分からない
- いつから補聴器を着ければいいか分からない
- 結局どこで探せばいいのか分からない
順に詳しくご説明します。
1.難聴になる前の聴力には戻らない
メガネを掛けると失った視力をある程度カバーしてくれますが、補聴器の場合はその限りではありません。
補聴器を着けると、雑音が聞こえたりこもったような音がしたりと「補聴器独特の聞こえ」に違和感を覚えるからです。
しかし、補聴器独特の聞こえに慣れてくると違和感が気になくなり、聞き取りやすさを実感できるようになります。
ですから、聞き取りやすくなることは間違いありませんが、「補聴器を着ければ難聴以前の状態に戻る」などの過度な期待は避けるべきです。
2.快適な聞こえになるまで数カ月~半年を要する
「補聴器独特の聞こえ」に慣れるまで、一般的に数カ月から半年はかかるといわれています。
- 補聴器の扱いに慣れる
- 少しずつ装着時間を延ばす(最終的に1日10時間以上が目安)
- 毎日欠かすことなく補聴器を装着する
- 補聴器を着けて外出し、さまざまな環境の音を聞く
- 自分の話す声にも聞きなれる
- 少しだけ音量を上げる(調節する)
- 電話や大人数の会話を試す
補聴器の着けはじめは会話以外の音がとても煩わしく、人によってはそこで補聴器の装着をやめてしまうケースもあります。
しかし、我慢して着けたその先に快適な聞こえが待っていますので、トレーニングだと思って数カ月から半年は補聴器を着け続けましょう。
補聴器の聞こえに慣れる理由やプロセスを詳しく知りたい方は、「補聴器が聞こえづらい!? 補聴器の聞こえはトレーニングが必要です」の記事をご覧ください。
3.補聴器は両耳装着が基本
通常、難聴は耳のどちらか一方が悪くなっていきます。
しかし、補聴器は両耳での装着が推奨されています。
これにはいくつか理由があるのですが、両耳装着すると使用者のメリットが多いからです。
ですから、購入するのも片耳分ではなく両耳分と考えた方が無難です。
両耳装着について詳しく知りたい方は、「補聴器を片耳だけ使ってもいい? 両耳装着をする理由とは?」の記事をご覧ください。
4.高価なうえに寿命はおよそ5年
補聴器は医療機器として承認されており、法律で定められた耐用年数が5年とされています。
つまり、補聴器は5年ごとに買い替えるものと考えながら予算を組む必要があります。
また、年齢とともに難聴度合いは進行していくので、買い替えるごとにより高額な補聴器が必要になってくるかもしれません。
そういったケースも勘案し、補聴器の予算を決めることをおすすめします。
補聴器の寿命や伸ばすコツなどを詳しく知りたい方は、「補聴器の寿命はどのくらい? 長く使うための注意点も教えます」の記事をご覧ください。
5.日々メンテナンスする必要がある
補聴器は、非常に小さな精密機器です。
メガネのように使い終わったらどこかに置いておけばいいものではありません。
- 補聴器についた耳垢や汚れをブラシ等で除去する
- 補聴器についた細かいゴミや水滴を拭き取る
- 電池を取り出して、乾燥剤と一緒に保管する
メンテナンスは補聴器の寿命にも大きく影響します。
補聴器のメンテナンス方法についてより詳しく知りたい方は、「耳垢で補聴器が故障!? よくある原因と対処法をご紹介」の記事をご覧ください。
6.種類がたくさんあるのに、ほとんど選べない
補聴器を購入する場所は、大きく分けて「店舗型」と「通販型」に分かれます。
また、補聴器自体も「耳かけ型」「耳あな型」「ポケット型」に分かれます。
これらの記事を参考にすれば、たくさんの補聴器から自分に合ったものを選べるようになると思います。
しかし、実際にはお店ごとに取り扱うメーカーが異なるので、選択肢が限定されるといったこともあります。
- 補聴器相談医のいる耳鼻咽喉科を受診
- 補聴器が必要と診断されたら、認定補聴器技能者のいるお店を紹介される
- 認定補聴器技能者のアドバイスに従って補聴器を購入
補聴器相談医のいる耳鼻咽喉科を受診して聴力を確かめるのがセオリーですが、そこで補聴器専門店を紹介されることになるので、ご自身がお店を選ぶといった行為がしにくいです。
また、多くの場合はプロである認定補聴器技能者のアドバイスに従って補聴器を購入すると思うので、いろんなお店から気に入った補聴器を選んで買うことは稀です。
賢い補聴器の購入方法を知りたい方は、「補聴器購入の流れ ~初心者が絶対に失敗しないための秘訣~」の記事をご覧ください。
7.補聴器はなぜこんなに高いのか疑問
店舗を訪れて補聴器を購入した場合、片耳で平均約15万円かかるといわれています。
補聴器は基本的に両耳装着するものなので、約30万円が平均的な出費になります。
この時点で非常に高額に感じてしまう人もいらっしゃいますが、片耳で15万円の補聴器はややグレードが低く、10万円以下の補聴器となると店舗に1種類くらいしか取り扱っていません。
補聴器が高額な理由を知りたい方は、「補聴器の値段が高い理由 ~知らないと損する!?補聴器選びの新常識~」の記事をご覧ください。
8.補聴器を購入する前に知るべきことが分からない
補聴器をはじめて購入する際に、いくつか知るべきことがあります。
当記事のデメリットもそうですし、補聴器の役割や重要性についても同じです。
9.いつから補聴器を着ければいいか分からない
補聴器を装着するタイミングは、誰も教えてくれません。
ですから、うっかりしていると難聴を放置したまま過ごしてより悪化させている可能性も。
補聴器は、聞こえが悪くなったと思ったタイミングで着けるのが正しいです。
まずは耳鼻咽喉科で検査してもらい、補聴器が必要かそうでないかを診断してもらいます。
補聴器を使うタイミングについてより詳しく知りたい方は、「補聴器はいつから(何歳から)着けはじめるべきか」の記事をご覧ください。
10.結局どこで探せばいいのか分からない
いい補聴器を見つけるためにお店を探そうと思っても、どこで探せばいいのかよく分かりません。
メガネ屋さんでしたらある程度探しやすいのですが、補聴器はそうはいきません。
メガネはショーケースに並んでいるものから好きなフレームを選び、レンズをカスタムして組み合わせることができますが、補聴器は一台ごとに機能や特徴が異なり、使用者にあったデザインよりも機能を優先で選ぶ必要があるからです。
この点についてはこれといった解決策はなく、メーカーのホームページで商品を探し、取り扱っている補聴器専門店を訪問するしかありません。
補聴器を着けることでリスクはある?
補聴器を着けると聴力が低下しやすくなるといわれることがありますが、これは間違っています。
- 聞こえやすい音を耳に届ける
- 大きすぎる音から耳を保護する
- コミュニケーションの活発化
- 認知症のリスクを間接的に低減
- 「知識力」と「情報処理のスピード」低下を軽減する可能性
補聴器の役割について詳しく知りたい方は、「補聴器の役割について ~認知能力低下の抑制も示唆されています~」の記事をご覧ください。
これだけは知って欲しい! 補聴器のメリットや重要性
補聴器はデメリットだけではありません。
それを補って余りあるメリットがあります。
こちらでは、補聴器のメリットを簡単にご紹介いたします。
- 会話が聞き取りやすくなる
- 聞き取りやすい声で話せるようになる
- 映画や音楽など趣味が楽しめる
- 活発なコミュニケーション
- その他、生活が便利になる
- 日中、活発的に行動するようになる
- 耳鳴りや幻聴が減る
- 認知症リスクの低減
補聴器の効果やメリットをより詳しく知りたい方は、「補聴器の効果について ~いくつものメリットをご紹介~」の記事をご覧ください。
はじめて補聴器を購入する方へ
補聴器の購入に迷ったら、まずは耳鼻咽喉科を受診してください。
専門医の意見として補聴器が必要と判断されたら、補聴器を選ぶ段階です。
補聴器選びは非常に難しく、これといった正解がありません。
なぜなら、補聴器との相性がとても大切で、それには使う頻度や使う場所などが重要になってくるからです。
補聴器は価格帯が広くどれを選べばいいのか素人にはなかなか判断がつきません。
その場合、補聴器について知っておくことが大切ですので、「補聴器の選び方 ~種類や特徴など初心者でも分かる超簡単解説~」の記事をご覧いただき、どこで買うか、どんな種類の補聴器がいいのかを学んでおきましょう。
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