補聴器の寿命はどのくらい? 長く使うための注意点も教えます

2022年11月28日月曜日

耳より情報

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当コラムは1982年創業、補聴器を販売して25年以上のインペリアル・エンタープライズ株式会社によるものです。補聴器の通販サイト「聞こえタウン」が運営するこちらのコラムは、初めて補聴器を購入される方・ご検討される方向けに、補聴器関連情報を分かりやすくお伝えいたします。 ショッピングサイトはこちらから

はじめに

「補聴器はどのくらい使えるの?」

高額な補聴器は、どのくらいの期間使えるのか気になりますよね。
こちらの記事では、一般的な補聴器の寿命や補聴器を長く使うための注意点をご紹介いたします。

補聴器の寿命は何年?

補聴器の寿命は、おおよそ5年です。
電池式補聴器と充電式補聴器どちらも同じで、寿命に違いはありません。

この5年というのには、2つの根拠があります。
  • 補聴器の耐用年数が5年とされている
  • 最も多い補聴器の買い替え年数が約5年

当コラムでも、補聴器を購入する際には5年ごとの買い替えを考えて予算を考慮することと提唱しています。

その理由を詳しく説明いたします。
なお、補聴器の購入方法について詳しく知りたい方は、「補聴器購入の流れ ~初心者が絶対に失敗しないための秘訣~」の記事を参照してください。

補聴器の耐用年数が5年とされている

補聴器は、「人もしくは動物の疾病の診断、治療もしくは予防に使用され、または人もしくは動物の身体の構造もしくは機能に影響を及ぼすことが目的とされている」医療器具に該当します。

医療機器には省令によって定められた耐用年数というものがあり、補聴器の場合は5年と定められています。

補聴器は医療機器ですので、購入すると添付文書というものが付いてきます。

添付文章は、医療機器を安全に使用するための最も基本となる文書であり、 メーカーが作成し製品に添付することが義務づけられています。

つまり法律において、安全に使える年数が5年と定められているので、それを超えた補聴器は、故障が起きやすくなる可能性があるので安全のためにもできるだけ早めの買い替えが推奨されています。

補聴器を購入すると付属する添付文章。耐用期間の項目に、5年と記載されています。
医療機器を購入すると付属される添付文章から抜粋。赤枠のところに耐用年数についての記載があります。

最も多い補聴器の買い替え年数が5年

実際に補聴器を使用した人がどのくらいで買い替えたかを示しているのが、下記の表です。

過去の補聴器使用年数 割合
1~3年 34%
4~6年 39%
7~10年 23%
11年以上 4%

半数以上の人が、4~6年以内に新しい補聴器を購入しており、9割以上の人が10年以内に買い替えを行っています。

また、3割以上の人が、耐用年数よりも少ない年数で買い替えを行っています。

この理由は不明ですが、考えられるケースとして以下があります。
  • 使っている補聴器に不満があった
  • 誤って補聴器を故障させてしまった
  • 補聴器を紛失してしまった

補聴器は紛失や水没などに注意して丁寧に扱えば、ほとんどは無理なく5年間使用できます。
次の項では、補聴器を長く使うためのポイントをご紹介します。

補聴器を長く使うための注意点

補聴器は、医療機器であり、精密機器です。
なので、水や汚れ、衝撃といったものにとても弱いです。

小さくて軽いので、うっかり粗末な扱いになりがちですが、丁寧に扱うことで補聴器の寿命を延ばすことが可能です。

水や湿気

補聴器は水濡れにとても弱いです。
最近では防水機能を備えたものも登場していますが、多くは非防水となっています。

以下に、補聴器を水没・水濡れさせてしまったときの対処法をご紹介しているので、参照してください。

耳垢などの汚れ

耳垢やホコリなどの細かい汚れも補聴器にとっては天敵です。
内部が密閉されているように思える補聴器ですが、目に見えない小さい汚れは補聴器本体に侵入する可能性があるからです。

特に、歳を重ねると耳垢による故障が増えます。

以下の記事で耳垢の対処法をご紹介しているので、参照してください。

温度・湿度

前述の添付文章というものに、補聴器を使用するにあたっての温度や湿度条件が記載されています。

とある補聴器の添付文書の写し。温度は10度~40度、湿度は30%~83%、電池寿命は連続使用で約155時間と記載があります。

暑すぎたり寒すぎたりする環境や湿気の多い状況は、補聴器内部が水没や水濡れと同じような状況になり、サビや腐食の原因になりかねません。

それは部屋の環境だけではなく、耳の中なども同様です。
運動中など温度や湿度が高まると予想される際には、補聴器を外して使うなどの対処が必要です。

衝撃

補聴器は丁寧に扱いましょう。
補聴器を外したまではいいものの、ベッドやソファにポンと投げてしまうと予想以上の衝撃がかかります。

補聴器を着け外しする際に、うっかり落としてしまう可能性もあります。
そうしたケースに備えて、畳やじゅうたんなど柔らかい場所に座って行うなど、万が一を想定した行動をしましょう。

日々のメンテナンス

補聴器な何よりも日々のメンテナンスがものをいいます。

補聴器を使ったら、忘れずに以下の方法でお手入れをしてください。
  1. 補聴器に付いた耳垢や汚れをブラシ等で除去する
  2. 補聴器に付いた細かいゴミや水滴を拭き取る
  3. 電池を取り出して、乾燥させる
  4. 乾燥剤と一緒に保管する

もし補聴器から音が聞こえない場合は、「補聴器を使っても聞こえないときの対処法【6選】」の記事を参考にしてください。

補聴器の買い替えタイミング

では、補聴器はどういったタイミングで買い替えればいいのでしょうか。

その一例をご紹介いたします。
  • 購入から5年以上経過したタイミングでの故障
  • 補聴器購入時から聴力低下が進行した
  • 今の補聴器にない機能や特徴のある補聴器が必要になった

補聴器は5年経過したからといって必ずしも買い替えなければいけないわけではありません。
ただし、補聴器を買い替える際は、耳鼻咽喉科にて耳の状況を調べてもらってください。

聴力に適した補聴器が確認できることと、医療費控除を活用できる可能性があるからです。

医療控除について詳しく知りたい方は、「補助金・医療控除等で補聴器を購入する方法」の記事をご覧ください。

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