当コラムは1982年創業、補聴器を販売して25年以上のインペリアル・エンタープライズ株式会社によるものです。補聴器の通販サイト「聞こえタウン」が運営するこちらのコラムは、初めて補聴器を購入される方・ご検討される方向けに、補聴器関連情報を分かりやすくお伝えいたします。 ショッピングサイトはこちらから
補聴器の種類・選び方・価格について
補聴器はそれ自体に様々な種類があるだけでなく、聴力や価格帯などにも種類があり、初心者が理解するのは大変です。
こちらの記事では、初心者でも分かるよう超簡単な解説で補聴器の種類や特徴についてご説明いたします。
この記事はこんな方におすすめです。
- どんな種類の補聴器があるのか知りたい人
- 補聴器についてまったく知らない人
- 補聴器の選び方を知りたい人
ぜひ参考にしてください。
補聴器を使用・購入する前に知っておきたい3つのこと
補聴器を購入するにあったって、あらかじめ以下の3点について知っておく必要があります。
- 補聴器は両耳装着が基本
- 補聴器の耐用年数は5年
- 補聴器の聞こえに慣れるまで数ヵ月かかる
簡単に説明します。
補聴器は両耳装着が基本
どの補聴器メーカーも、補聴器の両耳装着を推奨しています。
理由としては、以下の通りです。
- 両耳ともに聞こえは悪くなっている
- 片耳だけ補聴器を装着すると脳が衰えやすくなる
- 音の方向感覚が分かりやすい
- 言葉の聞き取りやすくなる
つまり、購入する際には2台分の予算を考える必要があります。
両耳装着についてより詳しく知りたい方は、「補聴器を片耳だけ使ってもいい? 両耳装着をする理由とは?」の記事をご覧ください。
補聴器の耐用年数は5年
補聴器は、法律により耐用年数が5年と決められています。
ですから、5年ごとに買い替えの準備をする必要があります。
もちろん、5年以上使い続けている人も多いですが、5年を超えると故障した段階で買い替えの必要があります。
買い替えについてより詳しく知りたい方は、「補聴器の買い替え時期に適切なタイミングについて」の記事をご覧ください。
補聴器の聞こえに慣れるまで数ヵ月かかる
補聴器を着ければ難聴以前の聞こえに戻るかというと、残念ながらそんなことはありません。
また、補聴器を使って快適な聞こえを得るためには、数ヵ月のトレーニングが必要となります。
どんなに高額で性能のいい補聴器でも、使い始めは「聞き取りづらく不快」です。
聞こえはトレーニングについてより詳しく知りたい方は、「補聴器が聞こえづらい!? 補聴器の聞こえはトレーニングが必要です」の記事をご覧ください。
補聴器選びのポイント1:自分の聴力を知る
補聴器にはそれぞれ、対応する聴力の程度が決まっています。
ご自身の聴力に対応した補聴器を選びましょう。
軽度難聴
聴力レベルが、25dB以上40dB未満の方です。
- 小さな会話やささやき声が聞き取りにくい
- 普通の会話はあまり不自由しない
- 相手の顔が見えないと聞き取れないことがある
中等度難聴
聴力レベルが、40dB以上70dB未満の方です。
- 少し離れた声なら聞き取れる
- 大勢の中での話し合いは聞き取りが難しい
- 普通の会話でよく不自由を感じる
高度難聴
聴力レベルが、70dB以上90dB未満の方です。
- 耳元で話せば聞きとれる
- 大きな声で話せば聞き取れる
自分の聴力に不安がある方、調べてもらいたい方は、一度、お近くの耳鼻咽喉科(補聴器相談医)を受診することを強くおすすめします。
お近くの耳鼻咽喉科(補聴器相談医)を探す|(一社)日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会
補聴器選びのポイント2:自分に合う補聴器の種類を知る
補聴器の種類(カタチ)は大きく分けて「耳かけ型」「耳あな型」「ポケット型」の3つに分けることができます。
こちらではそれぞれの特徴、メリット・デメリットを説明します。
耳かけ型補聴器
耳かけ型補聴器は、補聴器の操作部が耳の外に出ていて、引っかけて使用します。
サイズが大きい分、高度な機能を搭載することができるので、幅広い難聴度合いに対応しているものもあります。
耳かけ型補聴器の価格帯は、「店舗型」で約5万~50万円、「通販型」で約3万~8万円となっています。
メリット | デメリット |
---|---|
・比較的操作が簡単 | ・重く感じることがある |
・髪が長いと装着が目立たない | ・眼鏡やマスクをかけるのが煩わしい |
・補聴器のメンテナンスがしやすい | ・髪が短いと装着していることが分かる |
耳かけ型補聴器についてより詳しく知りたい方は、「【耳かけ型補聴器】特徴(メリット・デメリット)」の記事をご覧ください。
耳あな型補聴器
耳あな型補聴器は、補聴器の装着を気づかれたくない人、運動をする人、眼鏡やマスクをよく着ける人におすすめです。
耳の穴にすっぽりと収まる超小型の補聴器で、コロナ禍の昨今、人気が高まっています。
耳あな型補聴器の価格帯は、「店舗型」で約5万~50万円、「通販型」で約3万~10万円となっています。
メリット | デメリット |
---|---|
・装着が気づかれにくい | ・電源やボリューム調整、掃除に苦労する |
・声の方向が分かりやすい | ・洗濯物と一緒に洗う、うっかり紛失などが多い |
・眼鏡やマスクの邪魔にならない | ・耳垢が多い人、じめっとした耳垢の人には不向き |
耳あな型補聴器についてより詳しく知りたい方は、「【耳あな型補聴器】特徴(メリット・デメリット)」の記事をご覧ください。
ポケット型補聴器
ポケット型補聴器は、本体を胸ポケットなどに入れて、イヤホン及びコードを介するタイプです。
本体が大きい分、装着や操作が簡単です。
病院で診察を受ける時や家でテレビを観る時、一対一で話す時など、一時的な装着にもおすすめです。
ポケット型補聴器の価格帯は、「店舗型」で約5万~15万円、「通販型」補聴器で約2万~5万円となっています。
メリット | デメリット |
---|---|
操作がしやすい | ・持ち運びが煩わしい |
・周囲に補聴器の使用を分かってもらえる | ・運動やスポーツ時に装着できない |
・ハウリング(ピーピー音)が少ない | ・コードが邪魔な時がある |
ポケット型補聴器についてより詳しく知りたい方は、「【ポケット型補聴器】特徴(メリット・デメリット)」の記事をご覧ください。
集音器との見分け方
補聴器と見た目がそっくりな集音器というものがあります。
どちらも音を大きくして聞こえを助けてくれるものなのですが、この2つには大きな違いがあります。
補聴器 |
集音器 |
---|---|
国が認めた管理医療機器 | 雑貨・音響機器 |
音の出力制限あり | 出力制限の規定はない |
販売者は届け出が必要 | 届け出は不要 |
補聴器はもともと難聴者を対象とした機器なので、製品ごとに厳しい検査を受け、一定の効果や安全性が認められたもののみが、管理医療機器として販売されています。
特に出力制限など音に関する機能に優れ、かつ安全性が担保されたものでなければ承認されることはありません。
一方、集音器や助聴器は単なる音響機器なので、製造販売上の制約がなく、搭載されている機能についても特に規定はありません。
補聴器と集音器のどちらかを選ぶなら、管理医療機器として認定された補聴器を選びましょう。
補聴器と集音器の違いをより詳しく知りたい方は、『「補聴器と集音器の違いって何?」を分かりやすく解説』の記事をご覧ください。
補聴器と集音器を見分けるポイントは価格表示です。
補聴器本体は非課税商品なので消費税がかかりません。
【非課税】【非課税対象品】などの表示があればほぼ補聴器で間違いないので、目印にしてください。
(ただし、乾燥ケースや電池などのアクセサリー・周辺機器は課税対象となります)
補聴器の種類選びに迷ったら…
自分にぴったりな補聴器の種類が分からなかったら、下記のリンクから補聴器診断を参考にしてみてください。
補聴器選びのポイント3:購入場所を決める
補聴器は、店舗で購入できるものと、カタログやテレビショッピング、インターネットを介して購入する通販型の2種類があります。
店舗型補聴器と通販型補聴器の違いを詳しく知りたい方は、「【徹底比較】通販型補聴器と店舗型補聴器の違い」の記事をご覧ください。
店舗型補聴器と通販型補聴器の違い
店舗型補聴器 | 通販型補聴器 | |
---|---|---|
価格の目安(片耳) | 5万~50万円 | 2万~10万円 |
販売方法 | 対面販売 | 非対面 |
アフターフォロー | あり (音量調節やメンテナンス) |
保証のみ |
医療控除 | (※)可能 | なし |
店舗型は購入前から購入後まで至れり尽くせりといった感じで、困った時にすぐに対応してくれますが、補聴器の平均購入額が片耳で約15万円と高額です。
一方、通販型は使用後の掃除や電池の入れ替え、音量調節など自分でやらないといけませんが、価格が安いので購入時の負担が少なくて済みます。
購入前に見落としがちな買い替えについて
冒頭でご説明した通り、補聴器は耐久年数が5年とされているので、5年ごとに両耳分を買い替える必要があります。
そういった点も考慮しながら、自分に合った補聴器の購入場所を決めるのがいいでしょう。
迷った場合は、通販型補聴器を購入して、まずは補聴器に慣れるために使ってみるという選択も良いと思います。
補聴器は高ければ高いほど聞き取りやすい、という訳ではありません。
使う場所と頻度、自分に合うかどうかで聞こえ具合は変わります。
通販型でも基本性能は十分に有効です。
価格が高ければ聞こえの良さもより良くなるという訳ではありません。
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