利得・ヘルツ・デシベルなど補聴器用語を分かりやすく解説

2023年1月31日火曜日

補聴器雑学

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当コラムは1982年創業、補聴器を販売して25年以上のインペリアル・エンタープライズ株式会社によるものです。補聴器の通販サイト「聞こえタウン」が運営するこちらのコラムは、初めて補聴器を購入される方・ご検討される方向けに、補聴器関連情報を分かりやすくお伝えいたします。 ショッピングサイトはこちらから

はじめに

補聴器には、表示義務が設けられている用語がいくつかあります。
当コラムを運営している補聴器の入門サイト「聞こえタウン」でも、販売している補聴器には以下のような表記が必ず掲載されています。

<補聴器の表示例>
販売名 オムロンイヤメイトデジタル<AK-10>
適応聴力範囲(対象) 軽度難聴用
90dB入力最大出力
音圧レベル
HFA 101±4dB以下
ピーク値 108dB以下
最大音響利得 HFA 17±5dB
ピーク値 26db以下
使用電池 空気電池PR-41×1

これらの表示義務のある用語や補聴器の関連用語について、できるだけ分かりやすく解説いたします。
用語の意味を知りたい方や補聴器の購入を検討している方は、ぜひ参考にしてください。

補聴器に関する専門用語

以下に、補聴器に関連する専門用語をご紹介していきます。

なお、難しい用語を説明するために、できるだけ分かりやすい言葉に変えています。
その結果、厳密には異なる表現になっている場合がありますが、ご理解ください。

ヘルツ(Hz・周波数)

音の振動を表す単位。
簡単にいうと、音の高さです。

数値が低いほど低音でズーンと重い音、数値が高いほど高音でキンキンと響くような音になります。

代表的な音 ヘルツ(周波数)
犬の鳴き声 80~180Hz
冷蔵庫の音 250Hz
バイク走行音 1,800~3,500Hz
鳥の鳴き声 2,000~4,000Hz
ジェット機 7,000~13,000Hz
人間の話し声は、250~4,000Hzといわれています。

年齢を重ねるごとに高い音を聞きとる力は衰えてくるので、聞き取れる音の上限が下がってきます。
モスキート音(蚊の羽音のようなキーンという音)に代表されるような17,000Hzの高い音は、20~30代まで人にしか聞こえない音とされています。

年齢 聞き取れる周波数目安
20代 19,000Hzまで
30代 17,000Hzまで
40代 15,000Hzまで
50代 12,000Hzまで
60代 10,000Hzまで
参考:Air conduction hearing thresholds of young and older Japanese adults for pure tones from 125 Hz to 16 kHz|Kenji Kurakata, Tazu Mizunami, Kazuma Matsushita, Kimio Shiraishi(Acoustical Science and Technology 32(1), 16–22 (2011).)

音の大きさを表すのは次項でご説明するdB(デシベル)になります。

デシベル(dB・音圧)

音の大きさ(相対値)を表す単位。
「静か」や「騒がしい」は、このデシベルで表すことができます。

デシベルは、建設現場などで主に騒音などを測定する際に使われているので、聞き覚えがあるかと思います。

代表的な音 デシベル 感じ方や影響
小さな寝息 20dB 静か
話し声 50dB 日常音
パチンコ店内 80dB 極めてうるさい
怒鳴り声 90dB 極めてうるさい
犬の鳴き声 100dB 聴覚に有害
クラクション 110dB 聴覚に有害
ジェット機 120dB 聴覚に有害

利得

補聴器が大きく(増幅)できる音を、デシベルで表示します。

補聴器は、周囲の音を拾いそれを大きくして耳に届けます。
  • 周囲の音 =入力レベル
  • 増幅した音=出力レベル

この場合、補聴器の利得は以下の計算式で表します。

補聴器の利得=出力レベル-入力レベル

例えば、40dBの音(入力レベル)を増幅して60dB(出力レベル)にできるなら、利得は20dBとなります。

補聴器における利得の求め方。利得は、出力レベルから入力レベルを差し引いて算出します。

利得の音が大きすぎてうるさく感じる場合は、ボリュームを下げて調整します。

適応聴力範囲(対象)

どの難聴レベルに適した補聴器なのかを明示しています。

難聴度 平均聴力レベル 目安
正常 25dB未満 ささやき声が聞こえる
軽度難聴 25dB以上~40dB未満 小さな声が聞き取りにくい
中等度難聴 40dB以上~70dB未満 大きな声でなければ聞こえない
高度難聴 70dB以上~90dB未満 耳もとの大きな声なら聞き取れる
重度難聴 90dB以上 耳もとで大声を出しても聞こえないことがある

難聴レベルは、耳鼻咽喉科を受診すれば診断してもらえます。
難聴レベルについて詳しく知りたい方は、「補聴器が必要な難聴レベルについて」の記事をご覧ください。

90dB入力最大出力音圧レベル

90dB最大出力音圧レベルとは、補聴器が出し得る音の最大値を表す用語です。
耳を強大音から保護するという観点から、90dB入力最大出力音圧レベルの表示が義務付けられています。

最大音響利得

補聴器が、最大でどのくらい音を大きく(増幅)できるのかを表す用語です。
一般的に、難聴の重さに比例して補聴器の最大音響利得は大きくなるように設計されています。

商品 対象 最大音響利得
(ピーク値)
軽度難聴用 26db以下
軽度~中等度難聴 40dB
軽度~高度難聴の初期 41dB
高度難聴 75dB

最大音響利得を見ればどの難聴レベルに対応しているのかがおおよそ分かりるようになっています。
お使いの補聴器が聞こえにくく感じたとき、最大音響利得がいまより大きいものを検討するなど、補聴器を新規に購入するときの判断材料のひとつとすることができます。

90dB入力最大出力音圧レベルと最大音響利得の違いは以下の通りです。
  • 90dB入力最大出力音圧レベル…どのくらい大きな音を出せるかの「最大値」
  • 最大音響利得…音をどれくらい大きくできるかの「増幅値」

HFA(高周波数平均値)

高周波数平均値を表す「high frequency average=HFA」の略。
1,000Hz,1,600Hz,及び2,500Hzにおける利得(どれくらい音を大きくできたか。詳しくは「利得」の項を参照)の平均値を表します。

最大音響利得や90dB入力最大出力音圧レベルを表示するときに使われて、その平均値がどのくらいかを表します。

ピーク値

すべての周波数を測定した中で、もっとも大きな音の値。

最大音響利得や90dB入力最大出力音圧レベルを表示するときに使われて、その最大値がどのくらいかを表します。

使用電池

使用する電池の種類を表しています。
補聴器のランニングコストとして、電池代がかかります。
(もちろん、充電式補聴器は対象外です。)

補聴器の電池寿命はおおよそ以下の通りです。

電池の種類 電池寿命目安
10A(PR536) 3~5日
312(PR41) 5~7日
13(PR48) 10~14日
675(PR44) 21~30日
※使用環境によって異なる

使用する電池の種類を明示することで、あらかじめどの程度のランニングコストがかかるのか分かります。

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