補聴器を片耳だけ使ってもいい? 両耳装着をする理由とは?

2022年3月15日火曜日

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片耳だけ補聴器を使っても大丈夫か?

片耳だけ補聴器を着けている女性のイラスト

補聴器を販売しているほとんどのメーカーは、補聴器の両耳りょうじ装着を推奨しています。

しかし、歳とともに聞こえづらさを感じる老人性難聴(加齢性難聴)の人は、片方の耳だけに聞き取りにくさがあるので、補聴器の両耳装着に疑問や抵抗を感じる方がほとんどです。

こちらのコラムでは、

  • なぜ補聴器の両耳装着をおすすめするのか
  • 補聴器を片耳だけ使ってもいいのか
  • 予算が足りないけど両耳分の補聴器を買った方がいいのか

そんな疑問にお答えします。

結論を先に述べると、補聴器を使う際は、両耳装着をおすすめします。

その理由をお応えいたします。

なぜ補聴器の両耳装着を推奨するのか

補聴器外来にいる先生のイメージ写真

補聴器の両耳装着を推奨するのは、以下の二つが主な理由です。

  • 両耳ともに聞こえは悪くなっている
  • 両耳で聞くと音の方向感覚が分かりやすい
  • 片耳だけ補聴器を装着すると脳が衰えやすくなる

両耳ともに聞こえは悪くなっている

年齢を重ねるごとに聞こえにくさを感じる人は、老人性難聴と診断されるケースがほとんどです。

老人性難聴になると、大抵は左右どちらかの耳だけが聞こえにくさを感じます。

しかし、気付かないだけで、聞こえがいいと思っている方の耳も若い頃に比べると聴力は低下しています。

だから、両耳装着を推奨するのです。

両耳で聞くと音の方向感覚が分かりやすい

片方しか聞こえない人に比べて、左右から音が入ることにより、音の方向性や距離感が掴みやすいです。

一般的に、(※)片側難聴(一側性難聴者)の人は音源の方向は分からず、音が聞こえたことのみ理解できるそうです。

一側性難聴者の音源定位問題にフォーカスしたサポート製品の提案|弓場大夢、渡邉慎二(日本デザイン学会 第63回研究発表大会)

片耳だけ補聴器を装着すると脳が衰えやすくなる

難聴は、認知症を引き起こす危険因子のひとつです。
認知症は、脳への刺激が少なくなり、認知機能が衰えることで発症すると考えられています。

運動神経や感覚神経とともに、視覚や聴覚は左右交叉して伝えらると考えられています。

聴覚交叉を説明するイラスト。詳細は、以下参照。
右耳から聞いた音は左脳へ、左耳から聞いた音は右脳へと伝わる。

左右どちらかに補聴器を着けると、着けた方の耳と反対の脳は十分な刺激を受けることができますが、もう片方の脳は刺激が少なくなります。

認知機能が衰えないよう脳を活性化させる意味でも、両耳装着をおすすめします。

補聴器を両耳装着した場合のメリット

補聴器を装着してお孫さんと楽しそうに話す高齢女性の写真

補聴器を両耳装着すると、片耳装着と比べて以下のようなメリットがあります。

※個人差があります。
※難聴度が軽ければ軽いほど、メリットは大きくなります。

音の方向感覚が分かる

片耳だけで音を聞く場合に比べて、両耳で音を聞いた方がより方向感覚が分かりやすくなります。

左右どちらかに補聴器を着けると、着けた方からの音を強く認識してしまうので、方向感覚が正しくつかめません。

両耳からバランスよく音を聞くことで、正確に音の方向感覚がつかめます。

  • 複数人の会話でも誰が話したのか自然に分かる
  • 名前を呼ばれたときに、音の方向に反応しやすい
  • クラクションや警笛など警告音に、素早く反応しやすい

言葉の聞き取り改善

両耳装用すると細かい音まで聞こえやすくなるので、会話の際に言葉の聞き取り能力が高まります。

間違えやすい言葉も、違いを感じられるようになります。

聞き間違いやすい言葉の例
さとう(佐藤) かとう(加藤)
しろい(白い) ひろい(広い)
いちじ(1時) しちじ(7時)
あくしゅ(握手) はくしゅ(拍手)

騒がしい場所でも聞き取れる

片耳装着と比べて、両耳装着は騒音下での会話の聞き取りにも力を発揮します。

人込みや電車の騒音があっても、両耳装着の場合、相手が何を言っているのか聞き取りやすいためスムーズに会話することができます。

また、駅の案内アナウンスなど聞き逃したくない言葉も両耳装着の方が聞き取りやすいので、安心してお出掛けができます。

耳や脳が疲れにくい

片耳だけで音を聞いていると、両耳装着に比べて耳や脳が疲れやすくなります。
片方の耳や脳に負担がかかるからです。

何か音があったとき、片耳だけだと絶えず「聞かなきゃ」と意識を集中する必要があります。

そういったことが重なり、耳や脳に疲労がたまっていくのです。

耳鳴り抑制

難聴が原因の耳鳴りは、以下の理由で起こると考えられています。

  1. 難聴で脳に音が届かなくなる
  2. 聞こえにくくなった音を脳が補おうと活性化する
  3. 活性化した脳が本来ないはずの音を勝手に作り出す

補聴器を使って低下した聴力を補えば、脳は勝手に音を作り出すことをやめ、耳鳴りが減少することになります。

前述の通り、聞こえていると思っている耳も実際には聴力が落ちているので、耳鳴りの原因になる可能性があります。

両耳装着することで、こうした問題が改善されると考えられています。

ただし、片耳や両耳装着に関わらず、補聴器の着け始めは不快感が大きいので、数カ月は補聴器の聞こえに慣れる必要があります。

詳しくは、「補聴器が聞こえづらい!? 補聴器の聞こえはトレーニングが必要です」の記事を参照してください。

補聴器を両耳装着した場合のデメリット

補聴器を使って電話している高齢女性の写真

両耳装着はメリットばかりではありません。
こちらでは、両耳装着のデメリットをご紹介いたします。

価格が高くなる

当たり前ですが、片耳分の倍かかる両耳装着は、補聴器を購入する際の負担になります。
両耳装着をためらう理由の多くは、補聴器の購入金額が高くなるからだと思います。

もし、予算が原因で両耳装着をためらうなら、両耳分が変える安い機種を検討してみてはいかがでしょうか。

自分の声が大きく感じる

試しに両耳を塞いで話してみると自分の声がこもったように感じるはずです。
補聴器を両耳装着すると、これと似たようなことが起こります。

自分の声がどれくらいの大きさか分からず、ちょっとした声でも大きく感じることがあります。

これには補聴器を着け続けて慣れるしか対処方法はありません。

まとめ

補聴器の両耳装着について解説しました。

補聴器は「絶対に両耳装着をしなくてはならない」というわけではありませんが、今後もためにも余裕があれば、両耳装着をしましょう。

これから補聴器の購入を検討している人は、2台分を購入できるよう、少し安い機種も検討してみてください。

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