補聴器の歴史とこれからについて

2022年12月9日金曜日

補聴器雑学

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ベートーベン時代に補聴器の原型が誕生

難聴だったことで有名なドイツの音楽家、ベートーベンの肖像画

1646年、東洋研究、地質学、医学など幅広い分野で優れた業績を残した天才学者アタナシウス・キルヒャー(ドイツ)が、補聴器の原型であるトランペット型の音声増幅器を製作しました。
これが、記録として残っている最古の補聴器です。

キルヒャーが作ったのは、現在でいうメガホンの原型となるような音声を増幅する拡声器でした。

1790年代には音楽家ベートーベン(ドイツ)が難聴になり、トランペット型の音声増幅器を使用していました。
ベートーベンは20代で難聴になり、30代になる頃にはほとんど耳が聞こえない状態だったそうです。

わずかながらに残る聴覚を、トランペット型の増幅器で補い会話をしていたそうです。

電気式補聴器の完成

1970年代、グラハム・ベル(アメリカ)が電話機を発明したのをきっかけに電気式補聴器の発明へとつながります。

1878年、ドイツのシーメンス社が難聴者向けの電話受話器を発明しました。
シーメンス補聴器は現在でも補聴器メーカーとして世界で名を馳せている企業です。

そして、1892年にミルティモア(アメリカ)が電気式の補聴器の特許を取得します。

電気式補聴器は、音を電気信号に変換することでより音を大きく増幅させることができるというメリットがあります。
しかし、その当時の補聴器は持ち運びできないほど大きく、一般に浸透するのはまだ先の話でした。

1898年になると、ミラー・リース・ハチソン(アメリカ)が「アコーフォーン」と呼ばれる携帯型補聴器を制作し、世界中に補聴器メーカーが誕生しては画期的な補聴器を作り出すようになりました。

試行錯誤の補聴器開発(真空管アンプからデジタル化へ)

補聴器でも真空管アンプの写真(イメージ)

1900年代になると真空管増幅器を用いた補聴器が登場し、持ち運べるほど小型化した補聴器(といっても、お弁当箱くらいの大きさ)が開発されました。

しかし、真空管は発熱するとともに寿命が短いという欠点を抱えていたため、これを解決すべく「トランジスタ型補聴器」の開発が待たれました。

1929年 シーメンス社が真空管アンプを使用した携帯型補聴器を製作
1937年 アメリカでポケット型補聴器を発売
1943年 シーメンス社がコンデンサーマイクロホン式携帯型補聴器を開発
1951年 シーメンス社が真空管アンプ式ポケット型補聴器を発売

そして、1953年にアメリカのアコースティコン社やイギリスのアンプリボックス社がポケット型トランジスタ補聴器を発売し、補聴器はより進化していくこことなります。

1950年代は、耳あな型補聴器や耳かけ型補聴器が開発・発売されました。
1900年代後半になると、いよいよ「デジタル補聴器」が誕生します。

補聴器の革命 デジタル補聴器の誕生

1900年代後半、世の中ではコンピューター開発が加速し始めます。

これと並行するように、超小型コンピュータ(ICチップ)を搭載したデジタル補聴器の開発が激化することとなります。

1983年 アコースティコン社が初期の携帯型デジタル補聴器を開発
1987年 ニコレット社(アメリカ)が、デジタル補聴器を開発
バーナフォン社(スイス)やワイデックス社(ドイツ)が、デジタルプログラマブル補聴器を発売
1991年 リオン社(日本)が世界初となるフルデジタル補聴器を発売

デジタル補聴器による革命は、それまで叶わなかった以下のようなメリットを生み出しました。

  • 騒音の中でも会話が聞き取りやすい
  • 音量や音質をその場に合わせて自動調整
  • ひとりひとりの好みの音質に調整可能
  • ハウリングや雑音抑制など多様な機能を搭載

「補聴器」の枠にとらわれない新しいデバイスに

現在の補聴器はスマートフォンや人工知能、Iot(Internet of Things=モノのインターネット)との連携により、「音を増幅するだけの機器」にとどまらないさまざまな機能開発が進んでいます。

例えば、最新補聴器の機能には、以下のようなものがあります。

  • 外国語の翻訳機能
  • Eメール受信のお知らせ機能
  • 電話やテレビ、動画を聞くイヤホン兼用機能
  • インターホンとの連携機能
  • 補聴器を探す機能
  • 転倒検出通知
  • 社会交流度合いの検出機能
  • 故障の有無を自動検出
  • 会話を文字起こしする機能
  • オンラインの音量調節
  • 聴力チェック機能

補聴器は耳に装着するものが主流ですが、骨伝導型やメガネ型、頭部に埋め込む人工内耳が一部販売されています。
しかし、近い未来には、歯に装着するタイプやイヤリングのように装うタイプなど、ファッション感覚で身に着けられるものが発売されるかもしれません。

また、音楽プレイヤーが電話やインターネットと融合してスマートフォンに進化を遂げたように、近い将来の補聴器は「難聴者」だけをターゲットにした「音を増幅する機器」にとどまらず、さまざまな機能を融合した新しい機器に変貌を遂げているかもしれません。

参考:補聴器業界の歩み|(一社)日本補聴器工業会、(一社)日本補聴器販売店協会

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