当コラムは1982年創業、補聴器を販売して25年以上のインペリアル・エンタープライズ株式会社によるものです。補聴器の通販サイト「聞こえタウン」が運営するこちらのコラムは、初めて補聴器を購入される方・ご検討される方向けに、補聴器関連情報を分かりやすくお伝えいたします。 ショッピングサイトはこちらから
はじめに
「祖父が補聴器を毛嫌いして着けようとしてくれない」
「テレビの音が大きいので母に補聴器をすすめたら不機嫌になった」
ご家族のためと思って補聴器の話を切り出すと、聞く耳を持たなかったり、はたまた怒られたり、思い通りにいかず苦労しますよね。
こちらの記事では、以下についてご紹介いたします。
- 難聴の人に補聴器をすすめるためのコツ
- 認知症の方への補聴器装着について
「難聴だから補聴器を使いたい」「耳が悪くなったから補聴器を検討しよう」と前向きに考えてくれる人はほとんどいません。
はじめは誰でも補聴器の装着を嫌がります。
とりわけ、高齢になるほど顕著です。
また、ご紹介する方法は必ずしも良い結果につながるとは限りません。
良い結果につなげるには時間がかかる場合もあります。
それでも難聴は認知症の危険因子とされているので、難聴と診断されたら早期に補聴器を使い始めることが大切です。
そのためにも、こちらの記事を参考にしてください。
※補聴器を使い始めるタイミングについてお悩みの方は、「補聴器はいつから(何歳から)着け始めるべきか」の記事を参照してください。
補聴器を嫌がる理由とは
高齢者が補聴器を嫌がる代表的な理由は以下の通りです。
- 周りに知られるのが恥ずかしい
- 経済的な負担がもったいなく感じる
- 周囲に申し訳ない気持ち
- 歳のせいだからと諦めている
- 難聴が認知症の危険因子だと知らない
詳しくご紹介していきます。
周りに知られるのが恥ずかしい
難聴や補聴器を使うことは老いの象徴のようなイメージがあり、それを受け入れがたく感じる人が多いです。
特に、お友達や親戚など親しい間柄に補聴器を使っていることを知られるのが恥ずかしく感じます。
一方で、寄る年波には勝てぬことも重々自覚しているため、頭では理解しているものの認めたくないという気持ちが強くなっている状態です。
経済的な負担がもったいなく感じる
補聴器を買うとなると、経済的な負担が生じます。
年金生活をしている高齢者はなおのこと。
決して安い買い物ではありませんから、「少し不便なくらいなら自分が我慢すればいい」と考えてしまいがちです。
補聴器は高いものもありますが、通販型だと2万円程度から購入できます。
経済的な理由で補聴器を諦めている人には、低価格帯の補聴器をおすすめしてみては。
※低価格帯のおすすめ補聴器は、「通販型補聴器のおすすめランキング10選【2022年・最新版】」の記事でご紹介しています。
周囲に申し訳ない気持ち
難聴になり、いざ補聴器を買おうかなと考えても自分の経済力では買えないため、周囲に頼らざるを得ない場合があります。
それ自体が人様に迷惑をかける、申し訳ないと感じてしまい、行動に移せない高齢者も。
親子であっても「迷惑ではない」「自分を頼って欲しい」とハッキリと伝えましょう。
実際に何かあったらしっかりとサポートすることも忘れずに。
歳のせいだからと諦めている
「もう、自分は歳だから」そんな理由で補聴器を使わない高齢者も。
そういった方でも、人生を楽しみたい気持ちは必ず持っています。
「大きくなったお孫さん(ひ孫さん)が話したがっている」「一緒に観劇を見に行きたい」など、ご本人の楽しみにつながるような誘い方で、さりげなく補聴器をすすめてみてはいかがでしょうか。
難聴が認知症の危険因子だと知らない
「まだ補聴器を着けるほどではない」「我慢すればいいだけだから」と考えがちですが、ここに落とし穴が。
実は、難聴は認知症の危険因子のひとつとされています。
音の少ない生活は、脳の認知機能を衰えさせるからです。
そういった事実を伝えてあげることも大切です。
実際に、認知症になればご家族への負担は計り知れません。
認知症と難聴の関係について詳しく知りたい方は、「補聴器が難聴と認知症に与える影響」の記事をご覧ください。
本人に補聴器を使ってみようと思わせる説得方法4選
ご家族の気持ちを少しずつ解きほぐすために、いくつかの実践できることをご紹介いたします。
- 専門医のアドバイスを一緒に聞く
- 周囲が難聴で困っていることを伝える
- 聞こえがよくなったときのメリットを伝える
- 補聴器に対する誤解をそれとなく解いてあげる
結果には時間がかかる場合もありますが、気長にゆっくりと話をすすめる心積もりでいてください。
専門医のアドバイスを一緒に聞く
認知症は、ご家族はもちろんのこと、ご本人も避けたいことなので、受診の動機づけとしておすすめです。
ただし、認知症検査を前向きに受けようとしたがる人はいません。
「認知症のテストを受ける前段階として、念のため難聴度合いを診てもらおうか?」と言った感じで、聴力検査の動機づけのために認知症の話をしてみてください。
ご本人と離れて暮らしている方には、できれば時間を見つけて一緒に聴力検査に付き添ってあげれば安心するはずです。
耳鼻咽喉科(補聴器相談医)は全国にありますので、こちらのURLから調べてください。
お近くの耳鼻咽喉科(補聴器相談医)を探す|(一社)日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会
周囲が難聴で困っていることを伝える
誰しも人の迷惑になるのは避けたいところです。
だから困っていることをやさしく伝えましょう。
ご本人も年寄り扱いされるのは快く思いませんので、言い方には配慮が必要です。
(伝え方の例)- お孫さん(ひ孫さん)は、ご本人とお話がうまくできなくて困っている
- テレビの音が少し大きいように感じる
- 話しかけても聞こえてないことが多いので少し心配
- 最近「えっ?」と聞き返すことが多くて気になる
- 相手の話声が聞き取りにくくなっているように思う
- 玄関のチャイム音に気付かないと、居留守をしていると思われるよ
では「どうすればいいか」「どうして欲しいのか」という話になったら、やはり耳鼻咽喉科(補聴器相談医)で聴力検査をしてもらうようお願いしましょう。
聞こえがよくなったときのメリットを伝える
上記とは逆に、(補聴器を使って)聞こえがよくなったときのイメージを持ってもらいましょう。
- テレビやラジオの声がハッキリと聞こえるので、今まで以上に生活が楽しくなる
- 映画や演劇などを観に、積極的に出掛けられるようになる
- ご家族やご近所さんと会話がもっと楽しめるようになる
- 働いている人であれば、補聴器を着けていないときに比べて仕事での優位性が増す
- 生活の質(QOL)を向上させ、睡眠の質を高めるなど、好影響を及ぼす
補聴器に対する誤解をそれとなく解いてあげる
まだ、前向きではないものの、検討してもいいような節があれば、補聴器に対する誤解を解くことも有効です。
視力が悪ければメガネを使うように、「耳が悪ければ補聴器を使う」くらいの気楽な感覚で話してみてはどうでしょうか。
知り合いに補聴器を使っている人がいて、こんな話をしていたよ、というような会話のすすめ方がいいと思います。
こんな誤解が多いけど… | 実際は… |
---|---|
常日頃から着けないといけない | はじめは使いたいときだけで十分 |
補聴器は高く、家計の負担になる | 安価で十分な性能のものもある |
聞こえに困ってから使い始める | なるべく早く使い始めた方がいい |
補聴器の使用を知られたくない | 目立たない補聴器がある |
補聴器で難聴が治るわけではない | 難聴の悪化を抑制する可能性がある |
一度使ったが不満点が多かった | 補聴器に慣れるまである程度の訓練が必要 |
これ以外にも、ご本人の気持ちを動かせる表現方法を皆さんは持っていると思います。
ぜひ、いろいろと試してみてください。
最後に絶対にやってはいけないNG行動をご紹介いたします。
補聴器を嫌がる人へのNG行動
補聴器を強要する
ご本人がその気になっていないのに補聴器の話を持ち掛けると、必ず拒否反応を示します。
拒否するだけならいいのですが、補聴器を将来的に使うのを拒んでしまう可能性もあるので、そうしたことは控えましょう。
欲しいと思うまで放置してしまう
補聴器の装着に消極的な人は、放っておいても気が変わる可能性は少ないです。
使いたいと思うまで気長に待っていると難聴を進行させて、補聴器を着けたときに後悔する可能性があります。
直接的な表現は避けつつも、少しずつでも「使いたい」と思わせるように仕向けていきましょう。
いきなり補聴器を買う
補聴器は購入前に必ず耳鼻咽喉科(補聴器相談医)で受診をしてもらいましょう。
もしかしたら、難聴の原因が単なる耳垢のつまりかもしれませんし、中耳炎にかかっていて治療が必要な状況かもしれません。
しっかりと専門医に診てもらい、ご本人に難聴という現実を受け入れてもらう必要があります。
診断の結果、補聴器の必要があるということであれば、それから購入を検討しましょう。
認知症の方への補聴器装着について
『認知機能障害のある難聴高齢者に対する補聴器適合』によると、認知機能低下のある高齢者でも難聴を自ら訴えることが少なく、周囲も難聴を見過ごすことが多いそうです。
しかしながら、いざ補聴器を購入したとしても安定して使用するにはご家族のサポートが必須だったそうです。
例えば、補聴器を装着しても、以下のような状況があったそうです。
- 電池が切れたままでも気付かない
- 耳垢による音孔詰まりに気付かない
- 耳栓が上手く挿入できない(ハウリングの原因)
認知症患者に対しては、補聴器の日常的な着用はかなり難しいようです。
一方で、安定装用ができていた方には以下の変化があったそうです。
- 「会話や笑顔が増えた」
- 「テレビに相槌をうちながら見るようになった」
- 「カラオケを歌うようになった」
- 「(怒鳴り声で話さなくてすむので)喧嘩が減った」
- 「(昼間うとうとすることが減ったために)夜間不穏が減った」
- 「耳鳴・幻聴が減った」
基本的には、認知症患者への補聴器装着はご家族の手厚いサポート(着け外し、電池交換、補聴器の日々のメンテナンス、音量調節など)が大前提にあり、あまり大きな効果を期待せずに使用するのが望ましいと考えます。
参考:認知機能障害のある難聴高齢者に対する補聴器適合|杉浦彩子,内田育恵,安江 穂,伊藤恵里奈,中島 務( AUDIOLOGY JAPAN 56(5) 2013 p.427-428)
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