補聴器店は儲かる?儲からない? 店舗側の裏事情について

2023年1月26日木曜日

耳より情報

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当コラムは1982年創業、補聴器を販売して25年以上のインペリアル・エンタープライズ株式会社によるものです。補聴器の通販サイト「聞こえタウン」が運営するこちらのコラムは、初めて補聴器を購入される方・ご検討される方向けに、補聴器関連情報を分かりやすくお伝えいたします。 ショッピングサイトはこちらから

補聴器店は儲かる?儲からない?というお話

指の上に小さな補聴器を乗せている写真

補聴器のことをあまり知らずに購入しようとして、その値段に目が飛び出た人も多いはず。

お店で補聴器を購入する際の平均購入額は、片耳約15万円と言われています。
実際に店舗に行けば分かりますが、片耳10万円以下の補聴器はほとんど取り扱われていません。

メガネは安価で買えるお店が沢山あるのに、補聴器にはそういったお店がないのは不思議ですよね。
補聴器店は儲かっていそうでいいなと思わずにはいられません。

こちらのコラムでは、補聴器店は本当に儲かるかどうか、店舗側の裏事情も交えてご紹介します。

補聴器が購入でお困りの場合、「補聴器が高くて買えないときに検討してほしいこと【4選】」の記事をご覧ください。

アフターフォローについて

確かに補聴器は高額です。

ですが、店舗側はそれほど儲けているわけではありません。
その理由のひとつとして、アフターフォローを行うからです。

このアフターフォローは、補聴器を快適に使うために非常に大切なポイントです。
アフターフォローの具体的な内容は、以下の通りです。

<アフターフォローの内容>
  • 聞こえの調整
  • フィッティングの調整
  • メンテナンス
  • 点検や修理

順にご説明します。

店舗型と通販型について販売されている補聴器の違いを知りたい方は、「【徹底比較】通販型補聴器と店舗型補聴器の違い」の記事をご覧ください。

聞こえの調整

補聴器の聞こえを快適にするために、聞こえの調整が大切です。
聞こえの調整によって、補聴器の効果が上がるからです。

また補聴器を使うと、特定の音が非常に気になる場合があります。

例えば、以下のようなケースです。

  • 食器を洗う音が
  • 新聞紙やチラシ広告をめくる紙の音
  • 冷蔵庫や換気扇の動作音

そうした気になる音が多いと聞き取りに集中できないだけでなく、頭が痛くなるなどの悪影響を及ぼしかねません。

そこで、そうした音に対応した周波数成分だけボリュームを落とし、快適に聞こえるように調整するのも販売店の大切な役割です。

聞こえの調整は、2~3ヵ月一度行うことがすすめられています。

フィッティングの調整

補聴器はしっかりと装着しなければ、十分な効果を発揮できません。

補聴器の着け始めは正しく装着できているか細かく確認する必要があるので、フィッティングについても店舗でアドバイスや調整をしてくれます。

また、耳栓が合わなかった場合は別の耳栓に替えるなどの対応をしてくれる場合があります。

メンテナンス

補聴器の寿命は5年とされています。
しかし、少しでも長く補聴器を使うためにはメンテナンスが欠かせません。

補聴器は、耳垢や湿気に非常に弱い精密機器です。
何か異常があれば、早期に対処する必要があります。

定期的にアフターフォローを受けることで、耳垢や湿気による補聴器の被害が最小限に抑えることができます。

ご家庭で行う補聴器のメンテナンスについては、「耳垢で補聴器が故障!? よくある原因と対処法をご紹介」の記事でご紹介しています。

点検や修理

補聴器の調子が悪いときや故障してしまった際にも、店舗で点検や修理を受けることができます。

点検は基本的に無償対応ですが、故障の場合は内容によって有償のケースがあります。
点検や修理によって、買い替えるより安く補聴器を使い続けることができることがあります。

実はそれほど儲かっているわけでもない

アフターフォローは、基本的には定期的に行います。
ただし、聞こえの調整に不備を感じたときは、予約をすれば随時対応してくれます。

調整やメンテナンスといったアフターフォローは、基本的に料金が発生しません。
補聴器を使い続ける限りは対応し続けてくれます。

そこで、購入者が増えたときのことを考えてみてください。
アフターフォローの対応に、時間が割かれるようになります。
店舗を訪れると分かりますが、ほとんどがアフターフォロー目的で訪れる方が多いです。

販売店からしたら補聴器を売ることに時間を割きたいはずなのに、こうしたケアに時間が割かれるようになれば売上にも影響します。
売上がなくても人件費や家賃、水道光熱費などが発生するからです。

そうしたこともあり、補聴器が高額であっても店舗側はそれほど儲かっているわけではありません。

冒頭でメガネが安価で買えると説明しましたが、補聴器でそれが実現できないのはアフターフォローの有無という裏事情があるからでした。

ただし、今後はオンラインの活用などで補聴器の調整を行うなど、販売やメンテナンスの形態が変わってくるかもしれません。
また、補聴器の調整はスマートフォンを使って自分で行える機種も出てきています。

そうなることで、補聴器に関わる業界が大きく変わる可能性もあります。

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