難聴の原因は? 症状別の原因と対処法について

2022年4月5日火曜日

難聴

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難聴の種類について

難聴にはいくつかの原因がありますが、大きく分けると3種類存在します。
ひとつが「伝音でんおん難聴」、もうひとつが「感音かんおん難聴」、そして、両方の症状があらわれる「混合性難聴」です。

伝音難聴と感音難聴のイラスト。詳細は後述。

伝音難聴は、耳の外耳や中耳に何らかの問題が発生した場合に起こる難聴。
感音難聴は、耳の内耳やそれよりも奥の部分に問題がある場合に起こる難聴です。
混合性難聴は、伝音難聴・感音難聴の両方の症状が現れる難聴です。

こちらの記事では、難聴の種類、それぞれの症状・原因・対処法をご紹介します。

伝音難聴

中耳炎や外耳炎、耳硬化症じこうかしょう、耳あかの詰まりなど、耳の外耳や中耳に問題がある場合に起こるのが伝音難聴です。

伝音難聴には以下のような症状があります。
(症状名をクリックすると、症状・原因・対処法が見られます)

感音難聴

加齢性難聴(老人性難聴)や突発性難聴、ヘッドホン難聴などの音響性難聴やメニエール病など、耳の内耳や奥の部分に問題がある場合に起こるのが感音難聴です。

感音難聴には以下のような症状があります。
(症状名をクリックすると、症状・原因・対処法が見られます)

※「伝音難聴」「感音難聴」以外にも、両方の機能障害が重複して起こる「混合性難聴」もあります。

難聴の程度(レベル)について

難聴の程度(レベル)は、「軽度難聴」「中等度難聴」「高度難聴」「重度難聴」の4つのレベルがあります。

難聴になると、難聴程度により、軽度~重度難聴のいずれかに振り分けられます。
難聴かどうか、または、難聴の程度は耳鼻科で診断できます。

難聴度 平均聴力レベル 状態
軽度難聴 25~39dB 小さな声が聞きづらい
中等度難聴 40~69dB 普通の会話が聞きづらい
高度難聴 70~89dB 普通の会話が聞き取れない
重度難聴 90dB以上 耳元で話されても聞き取れない

デシベルの目安

デシベル 具体例 人の声で例えると
20dB 木の葉の触れ合う音 小さな寝息
30dB ささやき声 小さなささやき声
40dB 図書館内 ささやき声
50dB 家庭用のエアコンの室外機 小さな声
60dB デパート店内 普通の声
70dB セミの声 大きな声
80dB 電車内 かなり大きな声
90dB 犬の鳴き声 怒鳴り声
100dB 電車が通るときの音
110dB 車のクラクション
120dB ジェット機の音

それぞれの症状と原因、対処法について

耳の図解イラスト

中耳炎

対処法
鼓膜近くの「中耳」と呼ばれる部分が炎症を起こす症状。中耳炎になると、耳の痛み、耳だれ、発熱、耳に詰まり感などを伴います。

原因
風邪や大量の鼻水、鼻すすり、アデノイド(咽頭扁桃)の肥大や急激な気圧の変化(飛行機内などによる)が原因で起こりやすいです。

対処法
炎症を抑え、鼻水をためないように吸引の処置が必要な場合があります。
鼓膜に空気を送り込む「耳管通気療法」という治療法を選択する場合もあります。

外耳炎

対処法
鼓膜の外側にある「外耳道」と呼ばれる部分が炎症を起こす症状で、痛み、赤身、痒み、耳だれなどの症状を伴います。

原因
耳かきや爪でのひっかき傷、イヤホンを使いすぎて耳を傷めることが原因で、患部に細菌が入り込み炎症を起こします。

対処法
キズ部分の清掃や消毒を行い、膿がある場合は取り除きます。
点耳薬や飲み薬を処方されることが多く、場合によっては抗生物質やステロイドを使用します。

耳硬化症じこうかしょう

対処法
耳の中にあるアブミ骨が徐々に動かなくなることで、鼓膜からの振動が内耳に伝わりにくくなり、難聴が進行する症状です。
20~40歳に発症することが多く、女性は男性に比べて2倍以上の罹患率があります。

原因
遺伝的要因や麻疹ウイルスによる潜在感染などいくつかの原因報告がありますが、はっきりとしたことは不明です。

対処法
手術療法が基本となります。
アブミ骨を摘出し、人口のアブミ骨と取り替えます。
手術はせず、補聴器を装着して対処する場合もあります。

耳垢栓塞じこうせんそく

対処法
耳垢がたまり、耳の穴(外耳道)をぴったりと塞いでしまう症状です。
聞こえが悪くなる以外にも、耳の圧迫感や耳鳴りが起こる場合もあり、小児と高齢者に発症することが多いです。

耳鳴りの種類について詳しく知りたい方は、「音で分かる耳鳴りの種類について(動画解説付き)」の記事をご覧ください。

原因
子どもや高齢者、補聴器を使用している人、耳垢が湿っている人は耳垢が詰まりやすくなります。
耳掃除のしすぎで逆に耳垢を奥に押し込んでしまうこともあります。

対処法
専用の道具や吸引機を使って、耳垢の吸引除去を行います。
耳垢が硬い場合、点耳薬であらかじめ柔らかくしてから除去することがあります。

老人性難聴(加齢性難聴)

対処法
耳の機能老化により、有毛細胞(蝸牛かぎゅう内部にある音を感じとる細胞)や内耳のたんぱく質の量が減少することで年々聞こえにくくなる症状。
早い人で30歳から発症し、70代には半数の人にあらわれます。

原因
有毛細胞は生まれたときが一番多く、加齢や大きな音で耳が傷つくことで徐々に減少していきます。
有毛細胞や内耳たんぱくの減少スピードが速いと加齢性難聴が発症しやすくなります。

対処法
根本的な治療方法がないので、一般的には補聴器を使って聴力を補います。
聴力が大きく低下した場合、人工内耳手術を選択する場合もあります。

突発性難聴

対処法
前ぶれもなく突然に片方の耳(稀に両耳)が聞こえにくくなる症状。
耳が詰まった感じや音が二重に響く、耳鳴りやめまい、吐き気などを伴う場合があります。

原因
原因は不明ですが、ストレス、過労、睡眠不足、不規則な生活などが引き金ともいわれています。
子どもから高齢者まで発症しますが、30~60歳で発症する割合が多いようです。

対処法
軽度であっても一刻も早く適切な治療(主に投薬)を受けることが大切です。
治療が遅れると難聴と生涯付き合う可能性が高まります。

音響性難聴

対処法
強い耳鳴りや耳の痛み、耳の詰まった感じなどを伴う場合があります。

原因

ヘッドホンやコンサート会場での大音量にさらされて、音を感じとる有毛細胞がダメージを受けてしまうことが原因です。
別名「ヘッドホン(イヤホン)難聴」や「ロック難聴」といわれています。

対処法
耳を安静な状態にして、翌日以降も聞こえが悪い場合は耳鼻科を受診をしましょう。
基本は投薬ですが、重度の場合は入院して点滴や高圧酸素療法を行う場合もあります。

騒音性難聴

対処法
大きな音にさらされることで起こる難聴です。
強い耳鳴りや耳の痛み、耳の詰まった感じなどを伴います。

原因
職場で機械音や工事音など大音量にさらされて、音を感じとる有毛細胞がダメージを受けてしまうことが原因です。
別名「騒音性難聴」や「職業性難聴」といわれています。

対処法
耳を安静な状態にして、翌日以降も聞こえが悪い場合は耳鼻科を受診をしましょう。
基本は投薬ですが、重度の場合は入院して点滴や高圧酸素療法を行う場合もあります。

低音障害型感音難聴

対処法
低い音だけ聞き取りにくくなる症状です。
耳が詰まった感じや、低い音の耳鳴り、自分の声が大きく感じてしまうこともあります。

原因
内耳にある蝸牛のリンパ液が増えすぎて、蝸牛内の圧力が高くなることで起こります。
めまいのないメニエール病とされ、20~40歳の女性に多くみられます。
ストレス・睡眠不足・疲労・気圧の変化が引き金で発症すると考えられています。

対処法
軽度であっても一刻も早く適切な治療(主に投薬)を受けることが大切です。
治療が遅れると、症状が悪化したり治るまでに時間がかかったりする場合があります。

メニエール病

対処法
激しい回転性のめまいや難聴、耳鳴り、耳が詰まった感じ、音が響く感じなどの症状を伴います。

原因
内耳にあるリンパ液が増えて、むくみ(浮腫)があることで起こります。
ストレス・睡眠不足・疲労・気圧の変化が引き金で発症すると考えられています。

対処法
投薬を中心に治療します。
また、利尿効果を高めるために、水分を多めにとることをすすめる治療法もあります。

ムンプス難聴

対処法
おたふく風邪による発熱後、片方の耳が難聴になります。その際、耳鳴りやめまいを伴うこともあります。

原因
おたふく風邪の原因である、ムンプスウイルスにかかることで合併症として発症します。
難聴以外の合併症として、髄膜炎や睾丸炎などがあります。
幼少期から15歳までの発症が多いです。

対処法
有効な治療法はありません。

おたふく風邪ワクチンを接種することで大きな予防効果が得られます。

まとめ

ご紹介したほとんどの難聴は、早期受診、早期治療が大切です。

「聞こえが悪くなってきた」「耳に違和感を覚える」「記事内容に心当たりがある」という方は、すぐにでも耳鼻科を受診してください。

また、耳鼻科にて補聴器の使用をすすめられたら、積極的に活用していきましょう。

難聴を放置していると、認知症発症のリスクが高まることが知られているからです。

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